新しい年度が始まりました。今回からは相談事例を基に起業への道のりを分かりやすくお伝えします。
大手家電メーカーにお勤めの男性は、将来はコンサルタントとして起業したいと考えています。さて、どのように起業の準備を進めるとよいでしょうか?
コンサルタントは、起業する際の人気の業種です。まずは、企業を顧客に経営全般についてアドバイスするか、個人を対象に特定の分野(年金、不動産、投資など)に絞ってアドバイスするかなどを考えましょう。
また、世の中にはコンサルタントと称する人は数多くいます。他者にはない、自分の強みを作ることが大事です。
例えば、サービスの提供の仕方で差をつけ、「フットワークが軽くいつでも駆けつけるコンサルタント」「アドバイスだけでなく、二人三脚で一緒に実行支援までするコンサルタント」などです。その他、分野や対象者で差をつける方法もあります。
コンサルタントを名乗るのに資格は必要ありませんが、社会保険労務士、中小企業診断士などの資格があったほうが営業しやすいというメリットはあります。
また、仕事を増やすためには、セミナーの講師を務める▽小冊子を作る▽ブログやホームページでコラムを掲載し情報発信をする-などが有効です。
男性の場合は、メーカーの人事部門勤務で定年退職予定者に対し、介護や社会保険、地域活動について相談に乗ることが多かったそうです。そこで、退職時のセカンドライフ相談という分野に絞り、起業することにしました。
定年まで勤めたいとの希望だったので、定年までの1年で準備しました。具体的には、社会保険労務士やファイナンシャルプランナーの資格取得の検討▽競合他社の調査をしつつ、自社のコンサルティングのメニューや料金表づくり▽会社以外の人の相談に乗る機会を増やす-などです。
資格取得には至りませんでしたが、定年退職と同時にコンサルタントとして起業し、順調に活動されています。