アベノミクスの「成長戦略」の一つに、女性の社会進出があります。今回のテーマは最近注目の女性の起業について。女性に多い起業5つのスタイルと成功のポイントを3つ紹介します。
(1)特技・資格を生かす お稽古事で習得したことや自分の得意な分野を生かします。アロマテラピーの知識と資格を生かしたり、料理が得意であれば料理教室を開いたり-といったパターンです。
(2)身近な社会問題を解決する 女性の感性の豊かさを発揮し、強い思いで起業します。近所に野良猫が多いことを見かねて、動物の愛護団体を立ち上げる人もいます。また身近な人が困っているのを知り、その人のために考えた支援策を他の人にも提供できるよう事業化するケースもありました。
(3)子育て経験を生かす 育児中に子育てに悩んだり、親子で楽しめる場が少ないことに気付いたりしたことが起業のヒントになっています。子育てに悩む若い母親を対象としたセミナーやカウンセリングを行うサービスを開始する▽親子で楽しめる場を提供しようと、遊具施設をオープンする▽家事と仕事の両立のため、家事代行サービスや子供を預かる施設を開設する-などが事業内容になります。顧客の立場や気持ちがよく理解できるからこそ、求められるサービスが提供できるようです。
(4)前職の経験を生かす 子育てや結婚を機に仕事を辞め、再び働きたいと思ったときに再就職か起業かを迷った末に起業する人も多いです。その際、前職で培った知識経験を役立てます。前職が人材派遣業のある女性は、母子家庭の女性に働く場所を提供したいと、母子家庭の女性を対象とした派遣会社を始めました。
(5)ものづくり オリジナルの服、化粧品、生活雑貨を自分で作り、販売するパターンです。既存の市販品では飽き足らず、より良いものづくりをしたいという向上心が強い人が多いです。ただし、制作費がかかりすぎ、商品値段の設定や販売方法が分からないというケースもあります。
以上が女性で多い起業スタイルです。
次に女性の起業が成功するポイントをお伝えします。
(1)小さく始めて徐々に広げる 事業アイデアが次々と浮かぶ人が多いようです。しかし、難しいのは事業を継続すること。まずは無理なく小さく起業し、顧客のニーズを確かめ手応えを感じたら、徐々に規模を広げましょう。(2)事業計画・収支計画を作る 夢や思いを実現させるため、現実に沿った事業計画が必要です。事業計画書を2、3ページでもいいので作成しましょう。(3)会計をしっかりと 「会計が苦手」というケースも多い気がします。苦手分野をどう補うのか考えて起業しましょう。自分で会計を少し勉強し、日々の実務を信頼できる人に任せる方法もあります。