中小企業のIT活用を支援するコンサルタントとして、4月に起業する予定の男性(55)がいます。起業にあたり、社会保険や税金の申告など、起業した後、どの役所にどのような手続きが必要なのか分からず、困っていました。今日は、起業のときに関係する役所を紹介します。
書類を提出する際、書き方が分からない場合は、役所の相談窓口に直接出向いたり電話をしたりして相談できます。それでも自信がない、あるいは申請書を書く時間がない場合は、専門家に依頼しましょう。役所ごとに、依頼できる専門家が異なります。
■税務関係 創業後、税金の支払いなどに関する届け出が必要になります。届け出の内容は、創業形態が個人か法人かによって異なります。提出先は、税務署、都道府県の税事務所などです。この分野の専門家は税理士です。
■社会保険 一言で社会保険といっても、労災保険は労働基準監督署、雇用保険は公共職業安定所(ハローワーク)、健康保険や厚生年金保険は年金事務所に届け出をします。必要な書類は、創業形態や従業員の人数によっても変わりますので、詳しくは各相談窓口にお問い合わせください。この分野の専門家は社会保険労務士です。
■許認可 起業する事業内容によっては、法令により許認可が必要なものがあります。許認可には大きく分けて許可、届出、登録、免許の4つがありますが、例えば、飲食店は保健所の許可、中古品販売には都道府県公安委員会の許可が必要です。この分野の専門家は行政書士です。
■商標登録 新しく商品やサービスの名前を考えたら、商標登録をお勧めします。法人を設立する前に個人での登録も可能です。会社名を商標登録している方も多くいます。「○○株式会社」という社名の「○○」の部分を登録しています。商標登録をしたい場合、特許庁に書類を提出しますが、この分野の専門家は弁理士です。
男性は、自分で社会保険などの申請を行いましたが、税務申告だけは、税理士に依頼することにしました。自分に合う税理士を探すため、異業種交流会に参加し、そこで出会った方の中から費用や対応内容を比較して決めました。