中小企業向けに、インターネット通販サイト立ち上げのコンサルタントをしている男性(47)がいます。サイトの製作方法、宣伝方法、代金決済、商品の発送方法など業務一式の相談に乗っています。新規顧客を獲得するため、セミナー開催を企画しました。今回は、その段取りについてお伝えします。
セミナーを企画するには、まず基本の骨子をまとめることが必要です。開催の目的、対象、セミナー内容の構成、開催の日時と場所、定員、申込期間、申し込み方法、受講料などを決めましょう。
こうして列挙してみると簡単そうに思えるかもしれませんが、次に説明するポイントを着実に押さえなければ、十分な効果を得られません。
事前調査 類似のセミナーを調べて差別化を図らなければ、自社の催しを選んでもらうことは困難。競合他社の企画の中身や価格設定などを確認しましょう。
開催日程と場所 集客数に直結します。例えば、ビジネスマンに焦点を合わせるなら、仕事帰りの時間帯がベスト。市街地の駅の近くなどで開くのが最適かと思います。セミナーの対象者にとって最も効果的なパターンを見つけなければいけません。
定員 顧客獲得の可能性を上げるには、大規模なセミナーにしてより多くの人に業務内容を伝える必要があります。一方、参加者ごとのニーズに応じ、距離を縮めた営業をしたいのであれば、少人数で開催しましょう。
商材の準備 セミナー後に配布するパンフレットなどの商材を用意しておくのも大切です。受講してもらうことが目的なのではなく、最終的には受講者から業務を依頼してもらわなければなりません。今回の男性の場合ならば、コンサルティングサービスを提供する契約につなげたいところ。そのために、セミナーの内容などを分かりやすく解説した資料の準備は不可欠です。
セミナー後 セミナー終了後に交流会を実施すると、より親しくなれます。座談会やパネルディスカッションなど意見交換の場を設けるのも一手です。
男性は、企業の通販サイトの営業担当者をターゲットにしぼりセミナーを企画しました。セミナー後に1人当たり15分間の相談会を行ったところ、参加者との距離感を縮めることにも成功。今後の営業活動を進めやすくなりました。