ホテル業界に特化したコンサルタント業で起業した男性(63)がいました。ホテルの立ち上げやその後の運営についてアドバイスする仕事ですが、新たな顧客を獲得するためには、自社のコンサルティング能力の魅力をアピールしなければなりません。今回は、会社案内の役割と、その作成方法についてお伝えします。
会社案内には、新規の取引先に対する「名刺」としての役割と、顧客獲得のための「営業ツール」としての役割があります。顧客に「自社がどういう会社なのか」ということを説明して信頼感を与えます。その上で、経営理念やこれまでの営業活動の実績を伝え、どんな商品やサービスを提供できるのかを知ってもらうのです。
会社案内は、特定の顧客を想定し、冊子など紙媒体で作って配布するやり方と、インターネット上にホームページを立ち上げて多くの人の目につくようにする2通りの方法があります。
法人向けの営業を予定している方は、A4サイズの紙1枚の簡素なものでいいので、紙媒体にすることをお勧めします。必要なときにさっと取り出して相手に渡すことができるので、商談がスムーズに進むのです。
内容は、会社名や代表者名、本社所在地、地図、経営理念、事業内容などを記載します。商品やサービスの写真を入れると一層分かりやすくなります。会社のロゴマークや取引のある銀行、資本金、設立年月、電話番号、ファクス番号、ホームページのアドレスなども併せて載せておきたい項目です。
代表者の顔写真を添えると初めての取引先に安心感を与えられるかもしれません。過去のビジネスプランコンテストの受賞歴や、メディアに掲載された実績などがあるとさらに信頼感を高められます。
作成する際には、会社案内は営業ツールであることに注意してください。項目の並びなどは、口頭で自社をプレゼンテーションすることを念頭に考えるといいでしょう。
紙媒体の場合は、一般的なチラシよりも厚い紙を使った方が高級感が出てイメージをよくすることができます。
男性は、パソコンの文章作成ソフトを使い、自分で会社案内を作りました。紙は厚めのものを購入して自宅で印刷しました。シンプルな構成ですが、アピールしたい点を全て盛り込むことができたので、使い勝手がよく、重宝しているそうです。