江森徹さん(65)は東証一部上場の商社で経理・財務の管理部門に従事し、入社12年目にドイツ子会社への出向が決まったのですが、就労ビザ取得申請中に会社が倒産するという出来事を経験します。
それから倒産に関わる事務手続をこなした後、メーカーに移り経理の統括責任者に就任します。さらにヘッドハンティングなどにより、さまざまな企業の経理、財務の責任者として活躍の後、バネ応用機器のメーカーを最後に起業を決意。2012年11月に(株)イー・ティー・コンサルティングを設立しました。
「自分は勤めていた会社の倒産という辛い経験をしました。それは忘れられません。財務的に厳しい中小企業を支援したいという強い気持ちで起業しました」(江森さん)
イー・ティー・コンサルティングは、江森さんの経理、財務畑における豊富な経験を生かし、中小企業に特化した経営コンサルティング事業を展開しています。
「『イー・ティー・コンサルティングに頼んでよかった!』そういう中小企業の『よかった!』を数多く集めることが夢なんです」
また、江森さんは語学も堪能であり、国をまたいだM&Aのサポートにも関わって無事成立させたそうです。
「報酬の多寡にはこだわらず、やりがいを感じる仕事に挑戦したいという思いが強いですね。また、若い世代に負担をかけるより、生涯現役をモットーに、稼げる間は税金や厚生年金を払う側でいたいです」 (取材・構成:藤木俊明)