定年起業へのチャレンジを考えている方の多くは、一定規模の企業に所属し組織人として働いてこられたのではないですか? しかし今後は「小規模事業者」として独立することになります。
小さな組織あるいは自分1人で働いていくということに不安も多いのではないかと思います。これから定年起業を検討しようという方は、小規模事業の実態を調べてみてはいかがでしょう?
今年、中小企業庁から初の「小規模企業白書」が刊行されました。これまでも「中小企業白書」は定期的に刊行されていましたが、小規模事業者について独立した白書は初めてで、国も小規模事業者に注目しているのだなと感じます。ウェブサイトでもある程度内容を知ることができます(“小規模企業白書2015年版全文”と検索してください)。
これは小規模企業全般についてまとめられたもので、定年起業に限った内容ではありませんが、創業支援、販路開拓、国の支援策など、これから起業を検討している方にとってヒントになることがいろいろ記載されています。
とくに参考になるのは従業員が1人あるいは2人の小さな企業の取り組み事例です。事業ジャンルもさまざまで、自分の趣味を生かして成功されている方もいます。
また、地方での小規模事業の事例も多く、マーケットが小さな地方都市でも、工夫次第で小規模事業者が活躍できることがわかり、励みになることでしょう。 (取材・構成:藤木俊明)