朝倉博行さん(65)は大学卒業と同時にホテル業界に飛び込み、ベルボーイからスタートして現場を経験した後、いくつもの大型ホテルの開発や立ち上げを成功させてきました。
ホテルマネジメント会社の代表取締役に在職し、65歳の定年時期が近づきどうしようか、自分の人生のことは自分で決めたいと考えているとき、本コーナーで弊社のことを知ったのだそうです。そこでご縁ができて法人設立をお手伝いしました。
「40年以上ホテル業界に育ててもらった恩返しをしたいと、この7月、株式会社トリプル・ウィンを設立しました。社名は、会社、従業員、お客さまがみんな幸せになれるようなホスピタリティーのコンサルティングを行いたいというところからです」(朝倉さん)
現場から経営まで長くホテル業界を見つめてきた朝倉さんによると、ホスピタリティーという言葉は誤解されており、事業成功に結びついていないことが多いとのことです。また、華やかに見える業界の陰で従業員の待遇もいいとはいえず、優秀な人材がホテルを去っていくのを見て、残念な思いをしてきたと述べます。
「人生の第4コーナーを回って、これからどう走るか。せっかくこれまでやってきたことを生かしたいと考え、一歩踏み出しました。実は迷いもあったのですが、『ゆるく起業する』というお話を聞いて、ああ、それもありだなと決意したのです。コンサルティングがメーンですが、これから書籍も執筆していきたいですね」 (取材・構成:藤木俊明)