創業予定者や創業まもない人に対して、創業のための経営指導をしてくれる公的機関の運営するインキュベーション施設が全国にあります。インキュベーションとは、英語で“ふ化”という意味で、起業家を育成したり、その新しいビジネスを支援したりすることです。
普通に事務所を借り、事務機器をそろえればかなりの費用がかかりますが、公的機関のインキュベーション施設は、比較的リーズナブルで、経営指導も受けられますので、探してみるといいでしょう。
たとえば、公益財団法人東京都中小企業振興公社のウェブサイト(http://www.tokyo-kosha.or.jp/incubator/others/kouteki.html)に、関東近辺の公的インキュベーション施設のリンクが紹介されています。
また、独立行政法人中小企業基盤整備機構も、全国でインキュベーション施設を多数運営しており、ウェブサイト(http://www.smrj.go.jp/incubation/index.html)で施設一覧を見ることができます。
ただし、利用には審査があり、多くは一定期間経過後(3年が多いようです)、卒業していかなくてはなりません。開発型、研究型のベンチャーに向いたインキュベーション施設では、自分のやりたい事業とタイプが合わないこともあるでしょう。
そんなに規模の拡大を望まない、同じ場所でゆるゆると継続していきたい、という方には、使いにくい施設もあると思います。なので、起業のタイプによっては民間のレンタルオフィスを利用する方がいい場合もあるかもしれません。自分の起業タイプと施設の内容をよく検討してみてください。 (取材・構成:藤木俊明)