定年起業にチャレンジする前に、自分の力で収入を得てみたい。できたら、会社に勤めながら(就業規則に反しない前提で)、自分のスキルが生かせる副業を行いたい。しかも、拘束時間が少なく、手の空いた時間に行いたい…。
都合のいい話に聞こえますが、今、「クラウドソーシング」という外注スタイルが注目されており、そんな仕事を見つけるヒントがあるかもしれません。
クラウドソーシングとは、Crowd(群衆)とSourcing(業務委託)を組み合わせた言葉で、事業者が不特定多数の人に向けて、業務委託者を募集し、マッチングした人に仕事を発注するスタイル、という意味と考えればいいでしょう。
たとえば、ちょっとしたロゴデザインを作りたいと考える中小企業があるとします。ところが、デザイナーの知り合いがいないし、予算もない。そんな時、クラウドソーシングを使う企業が増えています。「○○円ぐらいの予算でロゴを作ってくれる人はいませんか?」「○○ぐらいの予算で翻訳をしてくれる人はいませんか?」と、クラウドソーシングの専用サイトに登録して、応募を募るわけです。
もし、自分に何か副業でできそうな一芸があれば、クラウドソーシングを仲介するサイトに登録しておき、請けられそうな案件があれば応募してみる、といった活動が可能でしょう。一芸がなくても、ある程度文章が書ければ大丈夫、といったカンタンな依頼もあるようです。
ただし、そういう一芸を必要としない、誰でもできそうな依頼案件は、予算が低めだなと感じます。また、スタートしたばかりの業界であり、トラブルも散見しますのでサイト運営業者を慎重に調べた方がいいですね。
しかし、今後発展していきそうな業態ですし、自分で起業した後は、クラウドソーシングで外注者を探すという可能性もあるでしょう。さわりだけでも知っておくといいと思います。 (取材・構成:藤木俊明)