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夕刊フジ・定年起業への挑戦

外食業界の業態開発 自分の発想で計画進行、自由度高く楽しい

近年、いろいろな新しい業態のお店が登場していますね。その陰には、業態開発のプロの存在があります。今回は、外食業界の“業態開発のプロ集団”として起業した方を紹介します。

寺島昭典さん(53)は大手有名ホテルに入社し、調理留学のために渡欧しました。帰国後、ホテルのオープニングスタッフとしてその成功に貢献します。

その後、大手飲料メーカーに移り、新規外食チェーンの商品開発を担当しました。そこでは、食材開発、メニュー開発、物流開発などを受け持ち、チェーンを成功に導きました。

こうした実績により、寺島さんは業態開発のプロと認められ、事業開発部門のスーパーバイザーを任されるまでになりました。

「食材から流通…、いろいろなことを全部自分で理解してステップを踏み出してきました。プロが事業として行うのだから、中途半端になっては絶対にいけない、と」(寺島さん)

しかし、寺島さんの胸の中には次第に自分で事業を興したいという思いがわき上がってきました。そして2011年、仲間3人と「株式会社じゅん」を設立。弊社(銀座セカンドライフ)のアントレサロンに拠点を置き、フード業界の業態開発のプロとして、活動を始めたのです。

寺島さんは現在、ハンバーガーから甘味、ラーメンなど幅広い分野を手がけています。

「自分の発想で、自分で計画して進めていく。その自由度は何ものにも代えがたいですね。仕事が楽しいです」(寺島さん)

寺島さんは調理師免許だけでなく、社団法人日本ソムリエ協会認定のソムリエなどの資格も持っています。今は新規事業として、バーチャルレストランを構想しているそうです。

「ワインやチーズの専門家、食器の専門家など、さまざまなプロのネットワークを持っています。そんなプロたちが本当にお店にいるかのように、最適な食品や飲み物をすすめてくれるような仕組みを考えています」

寺島さんの業態開発は、バーチャルという空間にも及んでいるのです。

さて、当連載ですが、しばしお休みをいただき、装いも新たに再開する予定です。定年起業に関するご質問やご意見は引き続き弊社で受け付けていますので、弊社ホームページ(「銀座セカンドライフ」で検索)をご覧ください。(取材・構成 藤木俊明)

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