夕刊フジと銀座セカンドライフの共済で2月27日に開催した定年起業セミナーでは、補助金・助成金を活用するポイントをお話ししました。ローリスクで起業するといっても、やはりある程度の資金は必要です。行政は起業支援に力を入れていますので、自分に合った助成金を申請して、少しでも起業時の負担を軽くするのがいいと思います(補助金も助成金とほぼ同じ意味ですので、ここでは助成金に統一して説明します)。
そもそも、融資と助成金の違いは何でしょうか? 融資は借金であり、返さなくてはいけないお金です。助成金は返す必要がありません。すばらしい資金調達の方法ですね。しかし、注意するポイントがあります。
まず、助成金の申請には「書類の作成と審査」があります。そこで採択されないと助成はされません。申請してから助成金の受給までの流れにも気をつけなくてはいけません。助成金は経費をかけた後に受け取れるもので「後払い」です。それまでの運転資金をどうするかを考えておくことは当然必要です。
また、使った経費が全額支給されるわけではありません。助成される経費、されない経費は、応募要項をよく読んで理解しておきましょう。
助成金の情報を探す方法として、おすすめのひとつは、中小機構が運営する「中小企業ビジネス支援サイト J-Net21」(http://j-net21.smrj.go.jp/)です。この中の「資金を調達する」から検索できます。
ネットが苦手な方は、商工会議所などで配布している「中小企業施策利用ガイドブック」を探してみてください。中小企業庁などが行う助成金や融資などの情報をまとめた冊子です。
今回のセミナーでは助成金の話をメーンにしましたが、融資についても、日本政策金融公庫(https://www.jfc.go.jp/)の新創業融資制度が改正されたことをお伝えしました。今まで融資を受けるためには、創業資金の3分の1の自己資金が必要だったのが、10分の1に緩和され、利用しやすくなりました。ぜひ、チェックしてみてください。 (取材・構成 藤木俊明)