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夕刊フジ・定年起業への挑戦

一念発起し食材宅配業で起業 一人暮らしの高齢者手助け

今回から、シニア起業サポート専門の「銀座セカンドライフ」(http://ginzasecondlife.co.jp/、(電)03・3545・1765)の協力で、実際に独立・起業されたシニア世代の実例を紹介していきます。

まず、最初にご登場いただくのは、食材の宅配業を開業予定の清水次朗さん(65)です。

清水さんは長年、都内の食品会社に勤務。製造や販売などを経験し、60歳で定年を迎えました。その後、契約社員として再雇用されましたが、63歳の時に会社から退職を促されました。まだまだ仕事をしたいと思っていた清水さんの胸には、「年寄り扱いされたくない」という思いがわき上がってきました。

清水さんは「一旗あげたい」と一念発起し、起業を考えました。そして銀座セカンドライフの会員となり、同社代表で『「シニア起業」で成功する人・しない人』(講談社+α新書)の著書も持つ片桐実央さんと起業プランを練りました。

清水さんは最初、靴の製造・販売を行いたいというプランを描いていました。片桐さんはそれを肯定しながらも、まったく新しい仕事を始めることのリスクを説き、いままでのビジネス経験を生かすことをアドバイスしました。

そこで清水さんは、「一人暮らしのお年寄りの手助け」をコンセプトにした食材の宅配を始めることにしました。今後、都心エリアも超高齢社会に突入します。食品だけでなく、日用品の手配など便利屋的な仕事も増えるだろうということで、「まいど屋」という名前での開業を予定しているそうです。ただ、靴の事業に対する思いは捨てず、今後事業が安定してきたらチャレンジしたいようです。

片桐さんは今回のケースについて、「シニア起業は、自分のビジネス経験を生かすことが大切です」といい、次のように語ってくれました。

「清水さんは長年経験してきた食品の仕事の中で、仕入れなどのルートについては人一倍明るい人です。しかし、未経験の靴の製造・販売となると、材料の調達や販売ルートの開拓など、すべてゼロから始めなくてはいけません。まずは明るい分野から始めては、とアドバイスしました」

銀座セカンドライフのサポートを受けた清水さんの「まいど屋」は、まもなく船出します。

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