「会社設立のサポートをします」という広告をよく見かけます。しかしシニアが起業しようという場合、単に会社を設立すればそれでいいというわけではありません。若い起業家と違い、シニア独特のスタンスや要望を理解し、支援してくれる専門家を見つけるのは、なかなか大変です。
そこで最近注目されているのが、シニアの起業サポートを専門に行う「銀座セカンドライフ」(http://ginzasecondlife.co.jp/)です。
同社は、シニアに絞った起業支援という珍しい事業展開を行っています。創業者の片桐実央社長は、どうしてもシニア支援の仕事がしたくて大手企業を辞め、証券会社で金融知識を身につけたうえで、このシニア起業サポート事業を始めたそうです。
片桐社長自身、行政書士とフィナンシャル・プランナーの資格を持つ専門家ですが、同社ではビジネスプランの作成から会社設立、販路拡大支援、助成制度や融資の利用法など、ワンストップでサポートを受けることができます。
同社主宰の交流会では、経産省や日本公庫の方も来賓として出席していました。そうした行政とのつながりを作る場も提供してくれるのは大きな助けになります。融資や助成制度の相談は、どの窓口に行けばいいのか、意外と迷うものです。こういう場で、さまざまな業界の人たちと顔をつないでおけば、相談もしやすいでしょう。
同社は、「銀座アントレサロン」というレンタルオフィスも運営しています。月額9980円で(1)法人登記(2)フリーデスク利用(3)社名掲出-などが可能になります。その他のコースもありますが、銀座の住所が持てるのは大きなメリットでしょう。
レンタルオフィスの利用者の年齢層は58歳から62歳が中心。男性の比率が高いそうです。バリバリ頑張って上場しようというような若い起業家たちと違い、現状を維持して長く続けたいというタイプが多いようです。
無理せず、楽しく、自分の得意分野を生かし、ガツガツしないで、健康的に仕事を続けたい-そんな起業スタイルを、片桐社長は『ゆる起業』と呼んでいます。ローリスクで続けることが大事。その点はシニアの筆者もまったく同意見です。