これから東京都で起業を考えている読者に耳寄りな情報だ。
東京都および公益財団法人東京都中小企業振興公社は、4月15日より令和3年度第1回創業助成事業の募集を開始する。大ざっぱにまとめると、創業初期に必要な経費(賃貸料、広告費、従業員人件費など)の3分の2まで、300万円を上限として助成される。助成金であるから返済の必要はない。
助成申請の詳細や申請書のダウンロードなどは「TOKYO創業ステーション 創業助成金」で検索・確認してほしい。申請期間は4月23日までなので、東京都で起業予定の人は、急いだ方がいいだろう。
気をつけた方がいいのは、申請するためには東京都が認定する「創業支援事業」(事業計画作成、事業評価、施設入居など)のいずれか1つを利用し、申請要件を満たすことを示す確認資料の提出が必要なことだ。
この「創業支援事業」の中に「施設入居」という申請要件がある。例えば、東京都インキュベーション施設運営計画認定事業の認定を受けた認定インキュベーション施設に、6カ月以上継続して入居することだ。そして施設のインキュベーションマネジャーから、申請する事業内容に関する個別具体的支援を入居期間中に継続して受ければ要件の1つが満たされる。
夕刊フジ起業応援サロンを運営する銀座セカンドライフに聞くと、同社運営の銀座アントレサロンと渋谷アントレサロンは東京都の認定インキュベーション施設なので、東京都の創業助成事業を検討している人は相談してほしいということだ。 なかなか起業1歩を踏み出せない人も、創業助成事業への応募をきっかけに、事業計画を練るのもよいかもしれない。(取材・構成 藤木俊明)