定年後は、「本を書きたい」「メディアにコラムを連載したい」などと考える読者もいるだろう。もちろん定年を待たずに副業で行っても、あまり問題にされないのが著作活動だ。物書きを始めるためのステップとして、ブログなどを書くのが一つの方法だろう。
しかし、せっかく物書きへのステップとして始めるなら、自分が書いたブログ、それ自体で収益が生まれれば、なお、うれしいのではないか。それが「有料ブログ」という仕組みである。
ブログというと、アフィリエイトで稼ぐというイメージがあるが、一般のビジネスパーソンには敷居が高い。むしろ隙間時間に有料ブログを書き、小さな収益を得る方が手軽だ。自分の作品として残せるし、撤収も容易だ。
有料ブログのサービスとしてはnote(https://note.com/)がよく知られている。初心者でも始めやすい。また、この9月からココナラ(https://coconala.com/)も有料ブログサービスを始めた。
両方とも、自分が書いた記事に自由に値付けをし、文章の出だしを無料として「ここから先は有料」という具合に設定できる。読者が購入し、一定の金額に達すると、所定の手数料が引かれて振り込まれる。正直、大もうけは難しいだろう。しかし、自分の書いたコンテンツが市場に公開され、そこで購入され、評価される過程を体験すること。そして「どうしたらもっと読まれるのだろう?」と検討し、人が知りたい情報をリサーチすることなどが、物書きを始めるためのトレーニングになる。
物書きになることが目的でなくても、自分がやりたい事業の情報発信メディアとして、有料ブログを活用したい。 (取材・構成 藤木俊明)