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夕刊フジ・定年起業への挑戦

【定年起業への挑戦 実践編】50代幹部が複業「社員のキャリア開発促す環境」

 ひと昔前までは会社員の副業というと、後ろめたい響きがあった。しかし、政府による呼びかけもあり、積極的に副業・兼業(複業)を認める企業も増えてきた。そんな中、早くから社員の複業を認めてきた企業がサイボウズ株式会社だ。広報の山見知花さん(27)に話を聞く。「サイボウズは2012年から複業を解禁しました」(山見さん)


 現在、会社のブランドを毀損(きそん)しそうなもの、会社の資産を使うもの、他の事業者に雇用されるもの以外は届け出なしで複業を行って構わないという。同社はグループウェア事業で著名だが、そのスキルを生かし開発したアプリで、働き方を簡単に申請・管理する。


 コロナ禍以降さらに複業を行う社員の数が増え、山見さんの体感値で全体の2、3割はいるのではないかとのことだ。ライターや農業などさまざまだが、複業がサイボウズの仕事につながる例もあるそうだ。しかし会社として本業とのシナジーを無理に求めているわけではなく、あくまで自分らしいキャリアを積んでもらいたいという姿勢だ。


 「先日は副本部長クラスの50代男性が『自分も複業を始めます』と宣言しました。会社で培った自分のスキルを棚卸しして、それを生かすことができる複業先を探した結果、2社と話がまとまったそうです」


 一定の年齢層に達した同副本部長は、自らの可能性を広げようと考えたらしい。しかし、管理職がそのようなことを社内で公言できるのはよほど風通しのいい風土なのだろう。サイボウズでは、社員に複業を認めるだけでなく、同社で働いてくれる複業人材の採用も進める。「ほんとに多様な人材が働いています」と山見さんは笑った。(取材・構成 藤木俊明)

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