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夕刊フジ・定年起業への挑戦

【定年起業への挑戦 実践編】個人メディア開設で自己PR

 定年、その前の役職定年が近づくミドルシニア世代読者には、新たな活躍の場を探そうとする人も多いだろう。しかし企業はコロナ禍で大きなダメージを受け、その採用環境はきびしい。


 以前、お話を伺った転職支援のプロ人事コンサルタント、天笠淳さん(53)は、「まったく凍り付いています」と話す。新しい活躍の場を得るために、ミドルシニア層の会社員はどんな準備をしておくべきなのか。「これからは会社員も自分のメディアを持つべきです」(天笠さん)


 たとえば、ユーチューバーとして、自分の動画チャンネルを開く会社員が増えているという。アフィリエイト広告目的ではなくて、自身の市場価値を高めるために、ビジネス知識などを披露するのだ。天笠さんはできたら実名で、顔出しで行う方がいいと言う。動画やオンライン配信に関するスキルも身につく。「ユーチューバーもいいですが、独自ドメインでのオウンドメディアを持つといいでしょう」


 無料ブログなどでは検索経由でたどりついてもらえない。検索されやすいように、自身の名前やスキルなどをわかりやすく紹介するウェブサイトを持つわけだ。なかなかそこまではできないという人には、自身のやりたいこと、スキルに関わる一般社団法人などに所属し、その名刺を持つことから始めればいいと天笠さんは言う。


 「会社以外の2枚目の名刺を持ち、“実は得意なことがありましてこのような名刺も持っています”と相手に伝えるようにします」


 そうしたことの積み重ねで引き合いが生まれる。自分の価値を発信する手段を、自身で持つ必要があるということだ。(取材・構成 藤木俊明)

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