『55歳から小ビジネスで稼ぐ!教科書』(辰巳出版)を出版した銀座セカンドライフ代表取締役片桐実央さんに「小ビジネス」についてお話を伺う。小ビジネスであっても立派な事業だ。今まで会社という組織単位で事業を考えていた人は、自分ごととして「事業アイデア」を考えることには戸惑うのではないか。
「そんな方は、まず事業アイデアを固めるステージからスタートです。3つの円を描いてください」(片桐さん)
自分のできること、やりたいこと、お金になることを、それぞれ3つの円に書き出していく。この3つの円が重なった部分が有力な事業アイデアになり得ると片桐さんは話す。自分のスキルを棚卸しし、やりたいことを確認しながら、お金になるのかどうかを分析するのだ。
「次に事業環境を分析し、商品・サービスを練っていきましょう」
ネットで業界の市場規模を調べ、どんな商品やサービスがビジネスとして成立するのか練り上げていく。
「小ビジネスのイメージが固まってきたら顧客層つまりターゲットを絞り込みましょう」
世間には多くの商品やサービスがすでに存在する。ターゲット顧客に自分の事業の何が強みになるのか、差別化を図る。
「ターゲットが絞り込めてきたら、商品・サービスの具体的な内容や集客戦略を考えます」
顧客に自分の商品・サービスが知られないことには何も始まらない。しかし予算はあまりない。片桐さんは、小ビジネスでは、手軽に扱えるチラシや名刺の「紙媒体」、ホームページやSNSといった「Web媒体」を勧める。ターゲットに向いた手段で臨機応変に考えることが大切と結んだ。(取材・構成 藤木俊明)