シニア世代の優れたビジネスアイデアにバックアップをお約束する「セカンドライフビジネスプランコンテスト2017」。2月23日の最終プレゼンと選考会で奨励賞と夕刊フジ賞に輝いたのは、株式会社シェアショーファー代表取締役、桃坂利彦さんが提案した「Share Chauffeur(シェアショーファー)~同一地域でのお抱え運転手付き車両のシェアリング」でした。
ショーファーとは「お抱え運転手」のことで、同じ地域に居住する複数の会員が、お抱え運転手付き車両を共有、つまりシェアして利用するというものです。会員は高齢者をイメージしているそうです。
「高齢者には自由度の高い移動手段が必要です。バスでは不便ですし、タクシーでは経済的負担が大きすぎます」(桃坂さん)
米ウーバー社のようなライドシェア(相乗り)サービスは、日本では法的な壁が高く、実現に時間がかかりそうです。そこで桃坂さんは経済産業省新事業開拓制度推進室(グレーゾーン解消制度)に相談。桃坂さんのビジネスは道路運送法には抵触しないという法律上の位置づけを確認できたそうです。
「昭和に作られた大型団地では高齢化が急速に進んでいます。免許も返納してしまった、移動手段があれば買い物には行けるのに…と悩んでいる人たちが多い地域でシェアショーファーを利用していただきたいと考えています。そして持続可能な生活圏の創生に貢献していきたいです」
高齢化が抱える問題のひとつを解決できそうな提案ですね。 (取材・構成:藤木俊明)