最近は健康志向が高まっています。こうした中、今注目の無農薬の野菜を中心としたレストランの立ち上げを検討している男性(53)がいました。飲食店を開く場合は保健所の許可が必要です。事業を始める際に大切な許認可について紹介します。
起業する場合、法律や条令により、許認可が必要なケースがあります。飲食店は保健所の許可が必要ですが、それ以外にも中古品販売、理美容業、旅行業、ペットショップなど、許認可が必要な業種は多数あります。
また、許認可には、大きく分けて(1)許可(2)届け出(3)登録(4)免許-の4つの制度があります。それぞれ受付窓口が異なり、業種や業態によっては一つの事業に複数の許認可が必要になる場合もあります。
飲食店の場合は、食品衛生法に基づき、保健所が許可します。許可の取得方法を具体的に説明します。
まず、「食品衛生責任者」を決定します。「食品衛生責任者」は食品の製造や加工、管理を担う有資格者で、施設ごとに1人置くことが義務づけられています。経営者、従業員のどちらがなってもかまいません。資格を得るためには、自治体が開催する養成講習会(6時間)を受講するか、栄養士、調理師などの免許が必要です。
責任者が決まったら、店舗の着工前に保健所に相談を。法律で定められた基準(調理室の広さ、明るさ、換気設備など)に適合しているかを事前に確認するためです。施設の設計図などを持参し、確認してもらうといいです。
その後、営業許可申請の書類を作成し、店舗所在地を担当する保健所へ申請します。手数料は全国一律1万6000円です。書類は保健所で配布しています。市区町村のホームページからダウンロードできる場合もあります。
申請後、保健所の担当者が実際に店舗を訪れ、基準に適合しているかを確認します。確認検査を終えると「飲食店営業許可書」が交付され、いよいよお店が開店できることになるのです。
男性は保健所に足を運び、何が必要なのかを把握した上で営業許可の申請書類を作成。無事に営業許可を取得し、レストランを開業しました。健康志向の消費者の心をつかみ、順調に売り上げを伸ばしているそうです。