「コンサルタント」として起業したいという人は少なくありません。「顧問」や「アドバイザー」と名乗る方もいますが、専門家として人にアドバイスをしてお金をもらう仕事です。個人向けにはファイナンシャルプランナーやカウンセラー、法人経営者向けには財務や人事育成のアドバイザーなどがあります。
売り上げは相談料、月額顧問料、販売や事務の手数料とさまざまです。今回はコンサルタントとして起業する方法をお伝えします。
起業して専門家になるためには、ブランド戦略と実績づくりが重要ですので、豊富な知識や経験があるということを情報発信しましょう。一般的にはセミナーや小冊子、出版などで顧客との接点をつくり、顧客からの相談予約や顧問契約につなげる方が多いです。気軽に相談してもらうため、短時間の無料の個別相談を実施する人もいます。
昨年起業した56歳の男性は終活支援の仕事をしていますが、終活支援セミナーを開催し、参加した受講生と人脈を構築し、その後の仕事につなげています。
講師としての実績づくりのため、開催当日の写真や参加者のアンケートを保存しておき、後日、参加者の承諾を得た上で、開催実績としてホームページに掲載している人もいます。
専門家として活躍するには、同業者や関連する役所などとの関係づくりも大切になってきます。例えば、業界団体に属していれば、最新情報を得られます。自分が苦手とする分野の仕事がきたら、得意とする専門家に仕事を渡し、紹介手数料を得るケースもあります。このように提携先を確保しておくのも有効です。
コンサルタント会社は競合が激しく、新規顧客の開拓に苦労する方も多いです。そこで活用したいのが、関東地方1都6県と新潟、長野、山梨、静岡の各県を管轄する経済産業省関東経済産業局の「マネジメントメンター登録制度」。中小企業の経営課題解決に向けて助言を行える人をマネジメントメンターとして登録し各地域の中小企業との交流の場を設けるものです。顧問先獲得につなげやすいです。
講師や顧問として専門家としてブランド化したい人は、それぞれの派遣サービスや紹介サービスを提供している企業に登録しておくといいでしょう。
講師や顧問を探している企業の担当者が、インターネットのサイト上で選べるようにできています。そのため、掲載してPRしておくと声がかかりやすくなります。原則無料で仕事が決まったら紹介手数料を払う仕組みのサイトのほか、登録料や掲載料がかかるケースもあります。