Q 男性向けに眉を整えるサロンを経営して3年目になります。関東を中心に多店舗を展開し、毎月定期的に来店してくれる会員客は200人を超えました。今後の事業をより積極的に行うため、月額料金プランや顧客管理システムを開発したいと思っています。数百万円の費用がかかりそうで、資金面で不安です。
A 顧客管理システム開発の設備投資には、かなりの資金が必要となりますね。今回は、中小企業などの試作品やサービス開発を後押しする「ものづくり補助金(ものづくり・商業・サービス経営力向上支援補助金)」を紹介したいと思います。
経済産業省の平成29年度補正予算で運営されている制度で、すでに公募が始まっています。受給できるのは、書類審査を通過して採択された企業だけですが、金融機関による融資などとは異なり、返済は不要なので挑戦してみる価値はあるでしょう。
補助金額は事業類型にもよりますが、革新的なサービス開発などに必要な設備投資をして採択された場合、原則として投資の2分の1(上限1000万円)を補助してもらえます。つまり最大限に活用したとすると、2000万円の投資に対して1000万円の補助金が支給されるということです。
今回の相談の場合、顧客管理システムによって会員客の満足度向上が期待できます。さらにはシステムの活用で顧客の要望をスタッフ間で共有できるので、労力削減になり生産性も向上するでしょう。
Q 申請には、どのような準備が必要ですか。
A 電子申請する場合を除き、申請書は4月27日(当日消印有効)までに郵送で応募することになります。申請書は、事業を実施する都道府県の中小企業団体中央会(ものづくり補助金の事務局)のホームページから入手できます。
申請にあたっては、商工会議所、商工会、税理士、金融機関など国が認めた「認定支援機関」から確認書をもらう必要がありますので、注意してください。期限を忘れず時間に余裕を持って準備してもらいたいと思います。