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産経新聞・片桐実央の起業相談

【片桐実央の起業相談】正しい箸の持ち方、教えたい

 Q 正しい箸の持ち方を知らない子供たちが増えているように思います。改善するため、箸の持ち方を教える教室やワークショップを開講する予定です。箸の持ち方は、日本の食文化にも大きく影響し、大切なことだと感じています。

 A 開講にあたり、想定される顧客を検討しましょう。親子での参加であれば、お金は保護者からいただきます。この場合は個人向けのBtoCです。一方、ワークショップを主催する団体や法人からイベント企画料としてお金をいただく方法もあります。その場合は、法人向けなのでBtoBです。それぞれ営業方法や今後の展開が変わりますので、最初に検討しましょう。個人向けの場合は、集客のための広告宣伝費や労力がかかりますが、開催地域や講座内容を比較的自由に企画できます。一方、法人向けの場合は、主催者の意向をくみ取る必要があり、了承を得るまでに時間がかかります。また、基本的には主催者名での集客であり、主催者の知名度などが大きく影響します。さらに、講師をするのはご自身だけなのか、複数で教えるのかを決めましょう。複数講師の場合は、箸の持ち方を教えられる人材をどう育成するかを考える必要もあります。新たな認定資格を作るなら「一般社団法人」の設立もお勧めです。社団法人とは会員組織をつくり、講習料、認定料などの会費を得て、運営する法人格です。

 Q 子供の手のサイズに合った箸が少ないことも問題です。自分が考えたデザインの箸を製造販売したいと思います。ワークショップでも箸作りの体験イベントを開きたいです。

 A デザインに新規性があるなら、意匠登録しましょう。特許庁に意匠権として登録すると、他人からデザインをまねされるのを防ぐことができます。

 また、子供の成長に合わせて手に合ったサイズの箸を製造するというのであれば、箸を製造する種類が増えます。在庫リスクを回避するための工夫を考えましょう。例えば、1膳ずつの受注生産にする、自社で作らず、箸メーカーとタイアップするなどの方法があります。

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