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産経新聞・片桐実央の起業相談

【片桐実央の起業相談】ステーキハウスの開業

 Q ステーキハウス店の雇われ店長をしていますが、自分のお店を持ちたいという夢があります。独立開業の準備をしたいのですが、どのようなことに気を付けたらいいでしょうか。今のお店を譲ってもらうことも考えています。

 A 最初に確認する点として、(1)現在のオーナーがお店を手放す気があるか(2)ステーキハウスが賃借物件で営業している場合、貸主の承認を得られそうか-です。

 (1)(2)ともに可能性がある場合は、次の段階として、現オーナーの希望(例えば、従業員の雇用継続、店名の継承など)をヒアリングし、譲渡価格について算定を始めましょう。譲渡価格は今回、調理場機器や内装などの資産のほか、接客ができる従業員、リピーターの顧客なども評価し、その分も譲渡価格に上乗せすることになります。一般的には、年間利益に一定年数をかける評価が多いです。

 またオーナーが交代すると、顧客や従業員が戸惑うこともあります。譲渡後も、現オーナーと良好な関係を継続できるよう、よく話し合いましょう。

 Q 今のお店を買い取るとしても、自分で一から場所を探してお店を出すにしても、貯蓄だけでは資金が足りません。
 A 金融機関からの融資があります。例えば、政府系金融機関、日本政策金融公庫の場合は、無担保、無保証人でも一定の審査を経て借りられる「新創業融資制度」などがあります。創業計画書を書いて支店窓口で相談しましょう。

 また、事業を応援してくれるスポンサー(出資者)を募る方法もあります。株式会社の設立に向け、出資者=株主への配当や、ステーキハウスの特別メニューの提供や割引、イベント招待などといった優待を約束します。自分の出資比率が低いと、思うような経営ができなくなる可能性もありますので、大口ではなく小口の出資者を多数募るという考え方もあります。

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