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日経MJ・ゆる起業のススメ

2023年01月10日

【ゆる起業のススメ】動画・HP制作、農業の価値発信

 青果仲卸会社に長年勤務してきた塩田勝良さんは、青果業界を盛り上げるべく、2018年にこの会社に在籍しながら株式会社として野菜未來(東京・中央)を立ち上げました。


 野菜・果物といった青果物の「生産者」の想いやこだわり、自社のウリを伝える動画制作や、飲食店のホームページや通販サイトの制作、料理教室のオンライン化など デジタルコンテンツ」の分野での事業展開が主力事業です。


 また、生産者に、より売れるための商品改良などを提案するコンサルティング業務も行っています。


 塩田さんによると、動画の情報量は文字の何千倍にもなるそうです。例えば日本の農産物を海外の人にPRしたい場合、ホームページを通じて発信する場合、文字情報よりも動画のほうが、言葉の壁も超えて伝わりやすく、生産者の価値を高めることもできるそうです。


 青果業界はインターネットの活用やデジタル化においてまだまだ改善の余地があります。新しく業界に入ったばかりの方でもインパクトある形で事業をスタートさせてあげたいという思いから、農業や飲食店を始める依頼者がより少ない費用でホームページや動画を作成できるように、補助金の情報なども紹介するようにしているそうです。


 青果業界はインターネットの活用やデジタル化においてまだまだ改善の余地があります。新しく業界に入ったばかりの方でもインパクトある形で事業をスタートさせてあげたいという思いから、農業や飲食店を始める依頼者がより少ない費用でホームページや動画を作成できるように、補助金の情報なども紹介するようにしているそうです。


 塩田さんは起業当初、助成金などの知識がほとんどなく、資金調達には苦労したそうです。しかし、新型コロナウイルス下で助成金を受ける機会があり、オリジナルアプリの開発に投資ができ、次のステップに進めることができたといいます。


 青果物の物流からブランディング(付加価値の見える化)、販売までの仕事に関与することで、生産者と消費者の双方の顔が見えることが仕事のやりがいになっているそうです。塩田さんは、市場に出回っていないレアな食材を全国に探しにいくなど、これまでの業務経験や知識を生かし、営業方法も微調節しながら、自分なりの経営のやり方を模索してきました。その結果、ようやく売り上げが安定してきたといいます。


 起業時には助成金などの優遇制度もあるのでセミナーや交流会に積極的に参加し、情報をキャッチするアンテナを張ることはとても大切です。自身でそうした情報が探せないのであれば、困っていることや求めていることを言葉にして周りに真剣に伝えることで、協力を得ることも必要です。


 知識がある人を紹介してもらえることもあるかもしれません。アドバイスを得て、自分の考えているビジネスプランがどんどん練り直され、事業の成功の確率が高まります。


 塩田さんは青果物4の中でも「伝統野菜」について知識が豊富ですが、これから起業する方にはニッチな分野の知識であっても、自分の得意分野を1つでも磨いていれば、それをきっかけにビジネス機会が広がると話していました。


 塩田さんは今後、日本の農業とスペシャリストな食材をもっと海外へ向けて発信していくのが目標だそうです。自分がやっていることが少しでも未来につながり、青果業界んも価値が高まればよいと話されていました。(銀座セカンドライフ社長 片桐実央)

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