定年起業にチャレンジしてみたいけど、なるべく自己資金は使わずローリスクでできないものか。そう考える方も多いでしょう。ローリスクには賛成ですが、やはり起業には若干の予算は必要です。
政府が起業を支援するためにさまざまな補助金の施策を打ち出しているのをご存じですか? その中でも定年起業を検討中の方におすすめなのが「創業促進補助金」で、現在申請受け付け中のものは6月末締め切りです。
補助金は融資と違い「返す必要がないもの」です。この補助金は、対象となる経費の3分の2(上限200万円)まで補助されますから、老後のお金になるべく手をつけたくないと思う方には検討の価値があります。
もちろん、申し込めば必ずもらえるものではなく、所定の審査があります。書類自体はそんなにボリュームはありませんが、どういう背景で、どういう事業を起業しようと考えたのかという「着眼点」は厳しく問われます。逆に言えば、この申請書類を作成すること自体が、自分の事業プランをしっかり組み立てるきっかけにつながると思います。
比較的、採択されやすい補助金だと言われていますが、もし落ちたとしても、次回また同様の制度にチャレンジすればよいですし、何より自分の起業に対する取り組みや考え方がブラッシュアップできるので、結局申し込まなかったとしても、すごく役に立ちます。
申請に必要な書類は、創業促進補助金の地域事務局のホームページからダウンロードできます。住んでいる地域ではなく、創業したい地域の事務局ですので気をつけてください。また、申請時には「認定支援機関」といわれる金融機関や資格者の確認書をもらう必要があります。ギリギリに申請を決断しても間に合いません。早めに動くことをおすすめします。 (取材・構成 藤木俊明)