定年後も働き続けたいシニア世代は多い。しかしコロナ禍による経済の落ち込みで再就職はますます困難と見込まれる。それどころか、リストラに踏み切る企業も出ており、早めに起業や転職に向けての活動を開始する必要があるかもしれない。しかしシニア世代の転職は一般的にむずかしい。
企業との橋渡しをしてくれる人材会社に登録する方法があるが、若い人が優先されてしまうのではないかと尻込みする向きも多いだろう。どうすれば企業とマッチングされやすいのか?
50歳以上のシニアに特化した人材紹介、人材派遣を行う(株)シニアジョブの代表取締役中島康恵(やすよし)さん(29)にそのポイントを聞いた。
シニアジョブは50歳以上のシニアに特化した人材紹介、人材派遣を行う企業だ。このたび、シニア専門の副業紹介サービスも開始して注目されている。
中島さんによるとマッチングされやすいシニアにはポイントがある。「即戦力となるシニア」「積極性がありつつ、現状分析ができているシニア」「新しいモノ・コト、若い人に抵抗がないシニア」の3つだ。
「まず、自身の経験・スキルを整理して具体的に企業に伝えられる方です。また、積極的に情報収集し、現状をしっかり分析している方もマッチングされやすいです。それができておらず、自身の条件を突きつけるだけの方はむずかしいと思います。そして、柔軟な考え方を持ち、新しいことを学ぶ姿勢がある方もマッチングされやすく、より評価されやすい環境で活躍できるはずです」
フルタイムで働く場合も、副業の場合もこの3つは変わらないとのことだ。まずは自分自身の棚卸しが必要だ。(取材・構成 藤木俊明)