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夕刊フジ・定年起業への挑戦

【定年起業への挑戦 実践編】再雇用・再就職で年収がダウンする現実

 老後に対する不安は消えない。今現在、定年を迎えた人たちはどうしているのか? 株式会社エアトリが「定年後の再雇用」に関する調査を行い(対象は全国)、この7月に集計結果を発表した。それによると定年を迎えた人に、『定年を迎えてから再度働いていますか?(働きましたか?)』と聞いたところ「働いている(働いた)」と答えた人が64・6%。定年を迎えても何らかの仕事に就いている人が多数派といえる。


 さらに定年後に再就職した人に『定年後はどこで再度働いていますか?(働きましたか?)』と聞くと「同じ会社」と答えた人が41・2%。これはいったん60歳で定年退職し、契約を結び直す再雇用のパターンだろう。


 しかし「違う会社」と答える人も36・0%いる。違う場を選択して働き続ける人も意外に多い。


 同じく定年後に再就職した人に『定年後に再就職した理由は何ですか?』と聞くと、「会社や知り合いから勧誘があった」(40・1%)がトップで、次いで「社会との接点を持ちたかった」(39・8%)が僅差で続く(どちらも複数回答)。


 これらから推測すると、定年を迎え同じ職場での再雇用を選ぶ人が多く、さらに人脈を通じて何らかの誘いを受け、別の会社に再就職する道を選ぶ人が続くというところだろう。


 しかし、再雇用・再就職どちらの道を選んでも、ごく一部の例外を除いて年収ダウンは免れないようだ。同調査によると、定年前の最終年収では「900万円以上」(34・3%)で一番多い層だが、定年(再就職)後の一番多い層は「300万円以上400万円未満」(22・2%)と一気にダウンする。世知辛い現実だ。(取材 構成 藤木俊明)

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