シニア世代に向く副業はどんなものか? 夕刊フジ定年起業応援サロンでは、秋葉原副業総合研究会の庄司健一さん(43)をゲストに呼び、話を聞いた。
庄司さんは「シニア世代の人生経験も副業に生かせます」と切り出した。たとえば、「おっさん」として登録し、1時間1000円で若い人たちの仕事や恋愛の悩みを聞く『おっさんレンタル』や、結婚式に父親になりきって代理出席したり、イベントの観客(サクラ)で参加する『ファミリーロマンス』の副業などは、酸いも甘いも知り尽くした人生経験豊富なシニアが向いているという。
特技を生かす副業もある。自分が撮った写真を販売代行してくれる『ピクスタ』や『スナップマート』というサービスだ。「写真を撮るのが好きな人に向いています。ただし、難易度は意外に高めかもしれません。素材写真として買い手が欲しくなるような工夫が必要です」(庄司さん)
そのほかにも、ハンドメードの作品をネットで販売する『ミンネ』や、イラストやキャッチコピーづくりなど得意なことをネット販売する『ココナラ』などの新しいスタイルの副業があるという。
参加者からは「副業の概念が広がり、ハードルも下がっているのを感じた」「頭脳系で無理せず稼ぐというのはポイントだと思った」「面倒な集金をサービスの運営側に任せられるのはいい」といった感想が出た。
講演後、参加者はさらに「シニア世代の副業」についてそれぞれの考えを述べたが、「起業だけに絞るより選択肢はいくつもあったほうがいい。そのために副業をいろいろ経験してみるというのもいい方法ではないか」という意見が多くの賛同を集めた。 (取材・構成 藤木俊明)