地方に移住して起業する人を支援する制度が充実してきました。例えば、和歌山県では一定の条件を満たせば最大100万円の「起業補助金」を準備しています。(http://www.wakayamagurashi.jp/shigoto/kigyou/index.html)。その他、都市部からの移住を後押しし、起業してその地域に根付く人を応援する自治体は多いです。
さて、問題は「いつ会社を辞めるのがベストのタイミングなのか?」ということです。
特に50代の方は、まだ定年まで多少時間もありますし、家族のことも考えると難しいところですね。人それぞれで、これがベストというものはありませんが、私が見てきた中での例をお話しします。
まず、「起業に必要な人脈や知識にめどがついた、起業したい事業に対する理解が深まったとき」。この時点で区切りをつける人が多いです。
「起業後の具体的な計画をまとめた事業計画書ができたとき」。しっかり青写真が書けたときという方も多いです。ただし、事業計画書は作成して終わりではありません。何度でもブラッシュアップする必要があります。
「有利な退職ができるとき」。つまり、早期退職制度などを活用するのですね。しかし定年までいたときと比べて目減りするケースが多いですので慎重に検討しましょう。
「家族と話し合い、お互い納得ができたとき」。会社を辞めて起業、しかも移住を伴うならば家族の同意と協力は不可欠です。
「資金面のめどがついた。テスト販売で手応えを感じたとき」。資金面に不安がないことが一番です。移住して起業を考えるなら、自治体の支援策を十分に検討しましょう。 (取材・構成:藤木俊明)