人生の節目を迎え、新規ビジネスに挑戦する定年世代が増えている。
宮田孝好氏(63)=写真=は、外資系コンピューターメーカーなどで開発、営業に携わってきた。
自分の経験を生かして、社会貢献ができるような事業を始めたいと、58歳の時、株式会社スパートを立ち上げ、シニアに特化した求人情報ササイト「シニアる(http://www.senioru.net/)」を開設した。宮田氏にその事業計画を語ってもらう。
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私は中高年世代を元気にしたいのですよ。年金問題や生産年齢の減少など我が国の抱える問題の多くは、中高年が働き続けることで改善できると考えます。働いているとよく歩くので、健康に過ごせますしね。私の調査では800万人もの中高年が職を探しているというデータがあります。
ところが実際は、若年層中心の一般の求人広告の中から60歳以上の求人を探すことは容易ではありません。
私もこの事業をはじめる前に、求人サイトを見て応募してみました。ところが、50件応募してみんな断られると言う有様です。どの募集にも「年齢不問」と書いてあるにも関わらず、実際は年齢でカットされているということがわかりました。
そんな経験からも「中高年、とくに60歳以上に特化した求人・求職サイト」の事業化に確信が持てたのです。
現在、「シニアる」は、求人情報の掲載も、採用報酬も無料提供中で、この夏ぐらいに有料化を行う予定です。
1年後ぐらいには売上を500万円ぐらいに伸ばし、3年後には7200万円を見込んでいます。そうすれば売上1億円が見えてくるでしょう。
現時点では、弊社の売上はITコンサルが100%ですが、近いうちに半々にし、最終的には「シニアる」だけでやっていく計画です。
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「シニアる」において現在かかっている費用は広告費ぐらいで、固定費があまりかからないのが強みだと言う。後編は宮田氏が求めるサポートを伺ってみたい。
(藤木俊明)
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企画協力・銀座セカンドライフ
「定年起業」を支援する会社。主催する起業セミナーや交流会は年間100回を超え、起業相談は毎月150件で延べ7000件を超える。銀座・八重洲・新宿・池袋・横浜などにレンタルオフィス「アントレサロン」を計8店舗運営中。問い合わせはフリーダイヤル0120・08・4105