定年を機に新規ビジネスを立ち上げる中高年が増えている。その人が長年培った経験や技術、人脈などを活用するビジネスは、同じく「定年起業」を目指す人たちにとって、大いに参考になるだろう。そこで当連載では、定年起業を計画・実践している人たちの「事業計画書」を紹介していく。
平山雄三氏(58)は役職定年を待たず、新卒で入社してから勤務してきたメーカーを退職し、2013年に株式会社ソーシャルウィル(http://www.socialwill.co.jp/)を設立した。工学博士であり、研究開発畑を歩んできた自分の強みを生かそう、そして子供たちに科学の面白さを伝えていこうと、中高生向けのプログラミング教育とその教材販売をメーンとする事業計画書を作った。その内容を平山氏に語ってもらう。
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たった1人での船出でしたが、現在、東京・新宿で中高生向けのプログラミング教室を開き、横浜教室も準備中です。
私の事業計画としては、中高生向けのプログラミング教室の売り上げが20%、そのオンライン講座の売り上げが20%、残りの60%は『平山式サイエンスビジュアルプログラミング』のコンテンツのライセンス販売で、合計年商1億円を目指しています。
子供の頃からの科学教育の重要性が注目されている現在、大手企業も子供向けのプログラミング教育を展開し始めているようです。そういう大手との差別化ポイントは、私の事業が「科学寄り」の教育であることです。単にホームページを作らせるような授業ではなく、楽しく科学的思考法を身につけてもらえることが大きな特長です。
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国を挙げて科学教育に力を入れている現在、その素養が早くから身につけられるのは大切なポイントかもしれない。来週も引き続き、平山氏の事業内容を紹介する。
(藤木俊明)
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企画協力・銀座セカンドライフ
「定年起業」を支援する会社。主催する起業セミナーや交流会は年間100回を超え、起業相談は毎月150件で延べ7000件を超える。銀座・八重洲・新宿・池袋・横浜などにレンタルオフィス「アントレサロン」を計8店舗運営中。問い合わせはフリーダイヤル0120・08・4105