「故郷である福島を元気にしたい」 そう語るのが一般社団法人ビーオリーブ(神奈川県川崎市)の小倉美奈子代表理事だ。もともと小倉代表は病院で高齢者の手芸講師をしていた。自らが考案したメタリックデコレーションという手芸技術を用いて、脳梗塞で利き手が麻痺した人に手芸を教え続けていた。そんな中、突然東日本大震災が出身地の福島を襲う。被災した福島の状況を目のあたりにし、「今まで何もしてこなかった故郷のために何かできないか」と考えた小倉代表は、翌月に勤めていた病院を退職した。 その後は、月に1~2回、1週間から10日ほどのボランティア活動を続けていった。福島の南相馬市の炊き出しにはじまり、相馬市、飯舘村、出身地の伊達市でボランティア活動を続けた。ある時はメタリックデコレーションを用いた灯籠作りも行った。作った灯籠は相馬市で犠牲となった475名の遺族の慰霊祭の行事に足下灯として使われた。 ボランティア活動を続けていた小倉代表は残された遺族について考えるようになり、「かけがえのない方を亡くした悲しみを一緒に支えられる社会を継続させたい」と考えた。こうして2012年4月に誕生したのが一般社団法人ビーオリーブだ。 設立当初は、委託販売で飯舘村の講習会で作った作品を展示販売していた。首都圏と福島・宮城・岩手の仮設住宅等や高齢者施設での手芸講習も行った。 「多く人に喜んでもらう。うつむいている人の表情を笑顔に取り戻す」被災者を思う行動は今も続いている。現在は2015年6月に復興庁からの委託事業「福島心の復興ランタン作りプロジェクト」の準備を進めている。笑顔をつなぐランタンで、霊山に天という文字を作るプロジェクトだ。 「福島を応援したいと思う人に是非キットを購入して頂いて、プロジェクトに参加してほしいです」
一般社団法人ビーオリーブ 代表理事 小倉 美奈子 様のインタビュー
「故郷・福島に恩返しを」被災地貢献のため独立を決意
一般社団法人ビーオリーブ
代表理事 小倉 美奈子 様
「多く人に喜んでもらう。うつむいている人の表情を笑顔に取り戻す」
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