アイビジョン(山梨県南アルプス市)は半導体製作に関わる装置の製造および販売代理業務を行っている。特に半導体のシリアルナンバーの読み取り装置は日本では同社のみが販売しているもので、国内の大手半導体メーカーの全社がこれを導入しており、近年では韓国をはじめとした東アジア圏のメーカーからの注文も増えているという。
「私が子供のころというのが、家庭に洗濯機やテレビという電化製品が出回りはじめたころで、そうした電子機器に夢中になりました。よくそうした機械を分解しては親に怒られていましたね」
こう語るのは同社の三角勝洋社長だ。そんな機械好き少年はこの後も順調にその道を歩み、大学の工学部を卒業後は機器メーカーに就職した。三角社長はその会社の中で1980年代という半導体の黎明期から半導体製造の技術に関わり続けることになる。
半導体の流通の上で必要なのがシリアルナンバーの読み取りなのだが、半導体は非常に小さく、人の目で読みとるのは困難である。その役割を担うのが同社のシリアルナンバー読み取り装置なのである。
読み取り装置の技術はもともとアメリカのベンチャー企業が独占しており、各国の半導体メーカーはそれを輸入して使用するしか手段がなかった。三角社長は、その体制に問題意識をもっていた。世界的な一社独占体制だったため、アフターフォローや各国の事情に合わせた配慮がなおざりになっていたことに三角社長はかねてから問題意識を持っていた。
そうして2007年、勤務していた会社を退職した三角社長は、それまで会社で培ってきた半導体関係の人脈を活かして同社を起業した。そしてアメリカの企業のシリアルナンバー読み取り装置の製造技術及び販売のライセンスを取得し、日本での製造を可能にした。現在は国内の各半導体メーカーから、従来よりもフォロー体制が充実したことから好評を得ているという。
アイビジョン株式会社 代表取締役 三角 勝洋 様のインタビュー
半導体S/Nの読み取り装置販売 国内唯一企業として躍進
アイビジョン株式会社
代表取締役 三角 勝洋 様
それまで会社で培ってきた半導体関係の人脈を活かして起業
会社概要
アイビジョン株式会社
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