高齢者が増え続ける現代、懸念されるのが年金財政と退職金の減額だ。2014年からは、退職金不足分を負債として計上せねばならない新たな会計制度が適用され、企業側は今後一層の退職金減額について頭を悩ませなければならない。そこで解決策として有効なのが、確定拠出年金制度である。「同制度の導入企業には、運用法説明などが義務付けられていますが、今のところ努力義務であり、遵守されていない企業もあります」こう語るのは、オフィスリベルタス(東京都中央区)の大江英樹社長だ。同氏は従業員への資金運用教育を行い、一方で経営者が同制度の企業内セミナーを開催する為のアドバイスや、資料作成なども手がけている。野村証券を定年退職後、同社を立ち上げた大江社長は前職の担当分野である年金、資金運用の教育経験を活かし、企業全体における年金制度の啓蒙を図っている。「今後さらに退職金の減額が予想されます。しかし説明義務がきちんと果たされなければ、知識がないために年金が少ないと言って企業を訴える人が出てくるかもしれません。そうならないよう、自分が40年近く培った経験を活かしたかったのです」(大江社長) また、金融会社に所属からこそできる金融商品への公正なアドバイスなども行っていく予定だが、これは金融機関が資金運用の相談で勧める自社商品が必ずしも、顧客にマッチしたものではないからだという。「金融会社へ資金運用の相談に来たお客様にアドバイスするのは、“自社商品を買えば儲かりますよ”ということ。ですから、たとえば信託にかかる隠れ手数料が高いか、安いかなどを見極められる目を養い、客観的な視点で商品を選べる知識といったことを多くの人に伝えたいと考えています」(大江社長)
株式会社オフィス・リベルタス 代表取締役 大江 英樹 様のインタビュー
金融会社へ資金運用の相談に来たお客様にアドバイスするのは、“自社商品を買えば儲かりますよ”ということ。
株式会社オフィス・リベルタス
代表取締役 大江 英樹 様
公正中立な視点から、個人への資金運用教育を図る
会社概要
株式会社オフィス・リベルタス
2012年9月3日設立
東京都中央区銀座7丁目13番5号 NREG銀座ビル1階