アウェイク事務所では、経営者や管理職、営業マン向けの研修を年間100回以上行っている。
菅原齋代表がディズニーランドのキャストとして働いていた実体験を盛り込んだセミナーは、来場者を惹きつける。
講師を目指したのは2007年、2社目に勤めた音楽出版社の全社大会で見た講師がきっかけだった。スピーチに感動した菅原氏は講師の追っかけを始め、先行き考えずに会社を退職。
キャストを1年間経験した後、菅原氏は複数の仕事を掛け持ちしながら、本格的に講師として独立を目指し、勉強のために合計100万円以上のセミナー費用を2年間つぎ込んだ。しかし3年目には資金不足になりかけ、「そろそろ考え直した方がいいのでは」と妻も心配し始めていた。
菅原氏は同時期に講師オーディションに挑戦したが、結果は落選。だが本番前、同席していたエージェントに話したディズニーの経験談が審査員に伝わり、再チャレンジが認められたことで、菅原氏はキャストの実体験をベースにしたセミナーを作り上げた。多くの商工会議所が企画を採用し、菅原氏は独立3年目にようやく数件のセミナーの講師を任されることとなった。「これから伸びる可能性があるから、あと3カ月だけ待ってくれ」と、発注書を見せながら妻に納得してもらい、2010年に講師専業での独立を果たした。
菅原氏は昨年9月に合同会社で法人登記し、江東区のシェアオフィスの一角を事務所としている。
最近では住宅系FCの「ハウスデポ」の加盟店研修を担当。今年1月からは商工会議所主催の「セミナー講師養成塾」でも講師を務めており、今期中には新たな人材の採用も予定している。