ワインバーをオープンしたばかりの男性(30)が、新しいお客さまを呼び込もうと街頭でのチラシ配りを検討しています。街中でよく見かける光景ですが、実はどこでも自由に配ってよいわけではありません。今回は、チラシ配りのための注意点をお話しします。
街頭でチラシ配りをするには、基本的に「道路使用許可証」が必要です。道路は本来、人や車の通行のための公共の場所であり、通行以外の目的で利用するためには、警察から許可をもらわなければなりません。
許可証を得るには、まずその道路を管轄する警察署に出向き「道路使用許可申請書」を提出します。申請方法や許可される期間、費用などは都道府県によって異なります。
例えば東京都では、申請書類は警視庁のホームページからダウンロードするか、各地域の警察署で入手します。申請書の他に、実際に配る場所の地図とチラシの実物を添付。これを2通用意し、手数料2100円を納めます。
許可証の発行には3日~1週間ほどかかります。東京都では1度の申請で最大連続15日間まで許可されます。許可証を入手したら、チラシ配りを始められますが、拡声器などの使用は許可されないこともあります。配る際は注意事項に従い、通行の妨げにならないようにしましょう。
配るチラシですが、(1)集客効果の高い内容にする(2)受け取ってもらう確率を上げる(3)来店につながった場合、効果の測定をする-の3つが成功のポイントです。
まず(1)ですが、横書きの場合は左上から右下に向かって読む人が多いので、社名や商品、サービス名などの重要な項目は左上に配置します。写真やイラストなどを効果的に使いましょう。(2)は、キャンディーやティッシュなどちょっとしたおまけやクーポンを付けるといった工夫があると、受け取ってもらいやすくなるかもしれません。
(3)は複数の場所、複数の時間帯で配布し、それぞれに異なる管理番号を付けておくと、それを持参して来てくださった方の動向から、集客効果が高い配布場所と時間が分かります。
男性は制作会社にチラシ作成を依頼、管理番号を付けました。道路使用許可証の発行を待って、毎日夕方に2時間ほどチラシ配布を始めるところです。