起業時に検討するものとして、自社のホームページ作成があります。しかし、「どの会社に依頼したらよいか分からない」「できるだけ安く作成したい」という相談をよく受けます。
そんな時は「クラウドソーシング」を検討してはいかがでしょうか。クラウドソーシングとは、群衆(crowd)と、業務委託(sourcing)を組み合わせた造語です。特定の人々に作業を委託するアウトソーシング(外部委託)と違い、クラウドソーシングは、インターネットを介して、不特定多数に仕事の受発注ができるサービスです。
クラウドソーシングサービスを提供しているサイトで、ホームページ作成を依頼すると、その仕事の募集案件を見た作成希望者から連絡を受け取ることができます。
主なメリットは次の通りです。
(1)低価格で依頼ができる ホームページを作成会社に依頼する場合、実際に作成する人への賃金以外に作成会社への報酬も加わるため全体の費用が増加します。しかし、クラウドソーシングでは、作成者に直接依頼ができるため、作成会社に依頼するよりも低価格になる可能性が高いです。
(2)スキルを持つ作成者に依頼可能 クラウドソーシングでは、スキルと実績のある作成者を指名して、仕事を直接依頼することが可能です。例えば、ホームページ作成の依頼にあたり、過去どのようなホームページを作成したのか実績を確認することもできます。自分のイメージに近いホームページ作成者がいれば直接選ぶことも可能です。
では、どのように依頼をすればいいのでしょうか。手順は次の通りです。
(1)サイトを選び登録 インターネットで「クラウドソーシング」と検索するとさまざまなサイトが出てきます。その中から気に入ったサイトを選び、登録します。
(2)依頼をする 依頼方法には、主に「プロジェクト方式」「コンペ方式」があります。「プロジェクト方式」とは依頼者が予算を提示し、複数の作成者から見積もりやスケジュールなどの提案を受け取ります。事前に内容などの確認を行ったうえで、依頼者が作成者を1人に選定して、仕事の取引を始める方式です。例として、ホームページ作成やシステム開発などの仕事に適しています。一方、「コンペ方式」は予算を設定した上で、複数の作成者にアイデアを応募してもらい、その中から依頼者がアイデアを採用する方式です。例としては、キャッチコピー、ロゴデザインなどの仕事に適しています。
また、クラウドソーシングは、仕事の受注手段としても活用できます。システム開発などの事業で起業する場合は、ぜひ作成者として登録しましょう。ホームページ作成以外にもさまざまな作業の依頼があるので、集客につながる可能性もあります。