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産経新聞・片桐実央の起業相談

【片桐実央の起業相談】クラウドファンディングで資金集め

 Q 39歳の男性です。日本料理の店を開こうと、東京・赤坂で物件の賃貸借契約を締結するところです。広さは20坪ほどで賃料は月額40万円、敷金は賃料の6カ月分。ビル1階の路面店を出せることになり、来年のオープンに向けて準備しているところです。資金面で不安があるので相談したいと思います。

 A 39歳以下でしたら、都内で創業する場合は、東京都の「女性・若者・シニア創業サポート事業」という融資制度が利用できます。この制度は、女性、若者(39歳以下)、シニア(55歳以上)が対象で、創業前か創業後5年未満の場合は、金利1%で、1500万円(運転資金のみは750万円)まで融資を受けることができます。今回の場合は、2000万円近い内装工事費用と、敷金が設備資金にあたりますので、上限の1500万円の申請が可能です。

 それ以上融資を希望する場合は、公的融資である日本政策金融公庫から借りるのもお勧めです。日本政策金融公庫は政府系の金融機関で、金利は1%より高くなる可能性がありますが、創業後も継続して融資の申し込みができるので、お付き合いをしておくと、今後の資金調達の面で安心です。

 Q 融資以外に、資金面での何か良いアイデアはありますか。

 A クラウドファンディングの活用はどうでしょうか。クラウドファンディングは、「こんなモノやサービスを作りたい」「社会問題を解決したい」といった思いを持つ起案者が、インターネットを通じて不特定多数の人から資金を集める資金調達法です。今回の場合は、開業予定の日本料理店のコンセプトや思いをクラウドファンディングのサービス提供事業者のホームページに掲載し、例えば、1万円、3万円といった単位でスポンサーを募ります。そのお返し(リターン)に、食事券やお店のオリジナルグッズなどをお渡しします。資金調達という目的だけでなく、お店の見込み客やファンづくりにも役立ち、売り上げを伸ばしやすくなるメリットもあります。


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