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日経MJ・ゆる起業のススメ

2023年06月05日

【ゆる起業のススメ】加工業参入・FC化などで伴走

 今回は食・農業界と異業種をつなぐ「フードプランニング事業」で起業した中村圭佑さん(36)をご紹介します。中村さんは福岡県の果樹専業農家に生まれました。農業と関わる中で、農家は生産のみに注力している傾向が強く、もっと販売に関心を持ち、食品業界や異業種とも関わっていくべきだと感じるようになりました。業界全体の構造の改善に寄与する仕事で農業の発展に貢献したい。そんな思いを実現するため2019年に「FOODBOX」を創業しました。


 事業内容は一般的に言うと「農業コンサルタント」ですが、中村さんはコンサルタントという言葉は使いません。フード(食)とカタリスト(触媒)をつなげた「フードカタリスト」を名乗り、食・農業界と異業種の繫(つな)ぎ役を目指しています。契約は1年単位が多く、農家・一般企業・自治体の「事業再構築、販路開拓、新規事業創造」などのために長期的な経営戦略を立て、商品開発やブランディング、その後の流通・マーケティングに至るまでをサポートしています。


 従来の農業コンサルタントのイメージは計画を立てることを主としていますが、フードカタリストは目標を共有しながら、計画を実行して成果を残すまで伴走します。というのも、基本的に顧客である農家の方々は手が足らない課題を持っており、計画を作っただけでは成果に結びつきにくいからだそうです。


 中村さんは流通や販売は専門外ですが、FOODBOXの強みとして掲げているのが「座組力」です。「座組(ざぐみ)」とは歌舞伎、演劇の用語で出演の構成のことですが、協力してくれる仲間やプロジェクトに関わる人を集めることを得意にしているそうです。独自のコネクションで業者を紹介し、効果が期待できる座組をマネジメントしながら、しっかりと成果が出せるように長期的に伴走していきます。


 例えば、果樹農園の方とは商品開発に携わり、今まで生で出荷していただけの果物を加工し、高級パン店と連携してジャムとして売り出すなどのサポートをしました。また、供給が追い付かないという農業法人には、フランチャイズ化を提案し、収益をあげられていない農家や、農業事業に参入したい企業を紹介したりします。


 新規参入する方に栽培マニュアルを作成・配布して、ノウハウを言語化・見える化することで参入障壁を取り除くお手伝いもしました。最終的には販売経路を整備し、売り先に供給できる仕組みを構築。消費者に届くまでの一連の流れを作り上げました。農家自身も異業種の方とつながることで刺激を受け、知識や価値観がアップデートされる良い影響があるそうです。


 今は、企業からの農業分野への参入の相談や、自治体から農業課題の解決に関する取り組みへの協力依頼など様々な依頼が来るという好循環を生み出しているそうです。FOODBOXは起業当初から「広報」に力を入れてきました。これまで地道にやってきたことが少しずつ実を結んだと中村さんはおっしゃっていました。


 中村さんは、起業家にとって「メンターの存在が重要」と振り返ってくれました。一人で頑張ろうとすると、自分の視点でしか物事が見えなくなり、経営者としても成長が止まるものです。謙虚に人の意見を聞いて柔軟に決断する姿勢は印象的でした。


(銀座セカンドライフ社長 片桐実央)

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