2月7日、パシフィコ横浜で行われた「かながわシニア起業家ビジネスグランプリ2018」表彰式に入賞者として出席した読者の海老名要一さん(64)から、授賞式典参加の感想を聞いた。
「一体、自分の事業プランのどこがポイントになり、受賞につながったかを知りたくて、表彰式後の交流会で他の受賞者にいろいろ聞いてみました」と海老名さんは言う。
受賞者と歓談した結果、海老名さんはお互いのビジネスプランの共通点などを漠然と感じ取れたそうだ。
「私なりの解釈ですが、受賞者のみなさんは起業前といえども、試作・試行・マーケティングのいずれかについて実践していました。私もウェブサイトの試作品を作り、事業計画書にリンクを貼り付けて閲覧できるようにしておきました」
つまり、入賞者が提出した事業計画は単なる机上のプランではなく、何らかの実地体験を盛り込んだものではないかということだ。
「また、事業計画段階だからと小ぢんまりまとめてしまわず、これでもかと審査員を困らせるぐらいアイデアを盛り込むのが、ちょうどよいのかもしれません」
「事業プランは、新規性・革新性など、事前に提示された選考基準で評価されます。受賞者のみなさんのお話を聞くと、基準をクリアしていることは当然で、さらに事業にかける前向きな姿勢もお持ちです。そのあたりが審査員に評価されたのではないかと思うのです」
海老名さんは今回、競合との比較ポイントを説明に加えた。そのアプローチも間違っていなかったようだ。
「受賞者のみなさんに自分のプランを話したり、他人のプランにコメントしたりしていると、自分のプランの改善アイデアを思いついたりします。場の効果は絶大だと痛感しました」
海老名さんにとって、表彰式後の交流会は実り多いものだった。
「もちろん、受賞がゴールではなく、実業にうまくシフトしなくてはなりません。もう少しマーケティングを続けるか、早く事業の実践モードに移行し、それから微調整していくのがいいのか、悩ましいところです」 (取材・構成 藤木俊明)